フジテレビは、第三者委員会による調査報告書を発表し、著名なタレント中居正広氏が女性に対して性暴力を行ったと認定しました。この報告書の発表は、2023年6月2日に発生した事件に関するもので、女性Aは中居氏のマンションに入った際に被害を受けたとされています。
報告書の中で、第三者委員会の委員長である竹内明弁護士は、調査の過程で被害者のプライバシーを重視し、慎重にヒアリングを行ったことを強調しました。調査には、心理的なサポートを提供する専門家も関与しており、被害者の心身の症状に関する詳細な情報も収集されました。委員会は、被害者がPTSDを発症したことや、ショートメールでのやり取りが証拠として提出されたことも指摘しました。
報告書によると、中居氏は女性Aに対して「望まれない性的な行為」を強制したと認定され、その行為が業務の延長線上で行われたものであるとされています。さらに、フジテレビの社員が中居氏に弁護士を紹介したことが、女性への二次的な加害行為に当たると評価されています。
竹内氏は、フジテレビの対応が被害者のケアに不十分であったことを指摘し、会社がこの問題をプライベートな問題として認識していたことで、被害者に孤立感を与えたと述べました。また、報告書は、過去の類似の事案が存在していることも明らかにしました。
今後、フジテレビはこの調査結果を受けてどのような方針を打ち出すのか、注目が集まっています。今回の事件は、メディア業界全体におけるハラスメント問題の根深さを浮き彫りにしており、企業文化の改善が求められています。